After Effectsで制作する動画のデータは、静止画や映像素材、テキストなど複数のレイヤーで構成されています。
After Effectsでは、そういったデータをグループ化しながら制作を進めていきます。
はじめはコンポジションという言葉になじみがなく理解しづらいと思うので「コンポジション ＝ グループ化」と理解しておきましょう。
コンポジションの作成方法
コンポジションの作成方法は、2種類あります。
１. 新規作成
新規で動画を制作する場合、必ず新規コンポジションの作成からスタートします。
＜操作方法＞
①メニューバーの「コンポジション」→「新規コンポジション」を選択
②コンポジションの各項目を設定
2. プリコンポーズ
After Effectsでは、タイムラインパネルにある複数のレイヤーをコンポジション化する機能を「プリコンポーズ」と言います。
制作を進めていくとレイヤーがどんどん増えてくるので、わかりやすいグループでプリコンポーズ（コンポジション化）していきます。
＜操作方法＞
①2つ以上のレイヤーを選択
②メニューバーの「レイヤー」→「プリコンポーズ」を選択
コンポジションの設定方法
コンポジションの設定はYouTubeやSNS、TV、映画、DVDなどメディアの要件に合わせて設定するものになります。
この記事では、コンポジションの設定項目の解説と合わせて現在主流の設定値などを紹介していきます。
①コンポジション名
データの中身が、わかる名前にしておくと作業しやすくなります。
②プリセット
プリセットは様々なメディアを想定して予め設定・定義されたテンプレートです。
YouTubeやDVDなど、最終的に視聴されるメディアを想定して選択します。
③幅、高さ
制作する動画の幅と高さのサイズをピクセル（px）指定する項目です。
幅：1920px / 高さ：1080px は現在主流のフルHD規格のサイズになります。
動画のサイズはTVCMやSNSなど、掲載するメディアや視聴環境によって様々な規格サイズがあります。
＜規格サイズの例＞
・YouTubeで主流：1920×1080
・TikTok / Instagram Stories：1080×1920
他にも、1024×768、1080×1080など様々な規格サイズがあります。
④ピクセル縦横比
幅、高さで指定したピクセル1つ1つの縦横比率を指定する項目になります。
現在の主流は正方形ピクセルとなります。（YouTubeやSNSの動画など）
※メディアの規格や仕様によって変更する必要があります。
例：DVDの場合「NTSC DV（4:3比率）」「NTSC DV ワイドスクリーン（16:9比率）」
⑤フレームレート
フレームレートはあまり聞き慣れない名称なので、どんなものかイメージしづらいと思います。
フレームレートは動画のしくみを理解すると簡単に理解することができます。
そもそも動画は、複数の静止画を、パラパラ漫画のように素早く切り替わることで動いているように見えるしくみになっています。
フレームレートは1秒間に何枚の静止画を切り替えて見せるかを決める設定になります。
＜フレームレートの例＞
・YouTubeやSNSなどの主流：30fps
・TV：29.97fps（4K8K衛星放送は60fps）
・映画：24fps
※fpsは「frame per seconds」の略称
⑥解像度
解像度は画像の密度を示します。
この項目の解像度は、最終的に書き出される動画の解像度ではなく、動画制作時に表示するプレビューの解像度を示しています。
フル画質から1/4画質まで選択でき、フル画質が本来表示される画質で、分母が大きくなるほど低画質となります。
⑦デュレーション
デュレーションの項目で動画の再生時間を指定します。
動画の再生時間は、掲載するメディアの入稿規定や制作する動画の内容に合わせて時間を設定します。
⑧背景色
この項目の背景色はプレビュー時の背景色の設定です。
コンポジションは背景レイヤーを配置しない場合、透過された状態になります。
この項目では作業しやすいように、擬似的に背景色を指定できます。
コンポジションの設定を変更したい場合
コンポジションの設定は、メニューバーの「コンポジション」→「コンポジション設定」から、いつでも変更できます。
After Effectsの基本操作を理解できるおすすめの方法
コンポジションの設定・作成や、After Effectsで動画を制作するための基本操作を理解するには知識と合わせて、実際に手を動かして操作することがとても大切です。（近道です）
「ウゴカス」ではAfter Effectsを使って動画を作れるようになりたい人のために、簡単なアニメーションを作りながら基本操作や制作の流れを理解できるチュートリアル動画を用意しています。
是非チャレンジしてみてください！
